第247回:海上運送の仕組み

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第247回:海上運送の仕組み

2010年1月29日

 海上運送には定期船、不定期船、専用船を利用するケースが考えられる。多数の荷主の物品を、1隻の船に混載する「個品運送」が一般的である。なお、個品運送では運航スケジュールがあらかじめ決まっている定期船が利用されることになる。同一種類の物品を専用船に積み込むこともある。

 荷主が船舶をチャーターして海上運送を行うことを傭船という。穀物、鉱石などのバラ積み貨物などを対象に不定期船を用いて行われる。

 定期船の運賃には重量建て運賃、容積建て運賃、従価建て運賃、ボックスレートがあり、基本運賃に加えて通貨変動、燃料割り増し、船混割り増しなどの割り増し料金が設定される。

 また、コンテナ船が利用する港湾には、コンテナの積み下ろしのためのガントリークレーンを岸壁に設置する。さらに、陸上運送との接点となるコンテナターミナルが必要になる。

 コンテナターミナルにはエプロン、マーシャリングヤード、コンテナ・フレイト・ステーション、出入口ゲートがある。エプロンはガントリークレーンを設置する岸壁のこと。そしてエプロンと隣接するかたちで、コンテナを船積み荷役の順に整列させるマーシャリングヤードが設けられる。ちなみに、エプロンとマーシャリングヤードを合わせてコンテナヤードと呼ぶ。

 コンテナ・フレイト・ステーションとは貨物量が少ない場合、船会社が他社の荷物と混載する詰め合わせ作業などを行う場所である。出入ゲートでは書類の受け渡し、重量測定などが行われる。なお、コンテナ1本を単位とする大口貨物をFCL(フル・コンテナ・ロード)貨物という。


 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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