第246回:貿易条件を把握する

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第246回:貿易条件を把握する

2010年1月22日

 国際物流を考える上で、貿易取引の知識があるほうが、さまざまな状況でイメージがつかみやすくなる。たとえば「売り主が買い主にどこで商品を手渡し、どこまでのコストを負担するのか。また、リスク分担はどのように行うのか」といった貿易条件をしっかり把握することで、国際的なモノの流れもよく見えてくることになる。

 なお、国際商業会議所が策定した貿易条件の定義を「インコタームズ」という。代表的といわれるのが、CFR(運賃込み条件)、CIF(運賃・保険料込み条件)、FOB(本船甲板渡し条件)だ。

 CFRでは売り主は、海上運賃と商品を輸出港で船に積み込むまでの費用を負担する。他方、買い主は船に積み込まれてからのリスクを負い、貨物保険料を負担することになる。

 CIFとは売り主が積み込むまでの費用と仕向港までの海上運賃に加えて、貨物保険料も負担するというものであるが、貨物の損失、破損などのリスクや引き取り後に発生する費用は買い主が負う。

 FOBとは売り主は輸出港で貨物を引き渡すまでの費用のみを負担するもので、積み込んでからのコスト、リスクなどは買い主が負うことになる。

 なお、コンテナ貨物の取引に対応した貿易条件としては、CIP(輸送費込み条件)、CPT(輸送費・保険料込み条件)、FCA(運送人渡し条件)がある。

 その他の貿易条件としてはDAF(国境持ち込み渡し条件)、DDP(関税込み・仕向地持ち込み渡し条件)、DDU(関税抜き・仕向地持ち込み渡し条件)DES(本船持ち込み渡し条件)、DEQ(埠頭渡し条件)EXW(工場渡し条件)FAS(船側渡し条件)がある。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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