第233回:コンテナの発達

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第233回:コンテナの発達

2009年10月 2日

 コンテナとは、積載した貨物を積み直すことなしに複合輸送、積み替え荷役に適したかたちで行うための貨物輸送用容器である。内容積は1立方メートル以上で、貨物の積み込み、取り出しを行いやすい構造で複数使用に耐える強度を備えているものである。なお、コンテナには国際規格(ISO)と国内規格(JIS)が存在する。

 コンテナの登場以前、複合一貫輸送の主役として注目されていたのはパレットであった。欧州海運ではパレット輸送が注目を集め、パレット船の開発も行われた。

 本格的な海上貨物コンテナは1949年に、オーシャン・バン・ライン社がアラスカ─シアトル間を使用したのが最初とされている。ただし、このコンテナは2段積みが限度の強度で現在のコンテナとはいささか異なったが、これは陸送用に使われていたセミトレーラをヒントに開発されたものであった。

 現在の海上貨物コンテナの生みの親といわれるのは、マルコム・マクリーンだ。彼が、コンテナを複合一貫輸送にリンクさせる発想を業界に持ち込んだのであるが、面白いことに彼は海運業界の出身者ではなくて、トラック運送業界の出身者だった。トラック運送業界の視点から、陸と海の物流を結びつけることを考えたのである。

 彼が工夫したのは、コンテナの上下各隅の「隅金具」を設けて陸送用の車両に固着しやすくした点と、コンテナ底面にトンネルレセスを設置し積み付け作業をやりやすくした点である。

 1961年にコンテナ寸法の国際規格化についてのISOの総会が行われ、翌年規格が定められ、以後も適時、寸法規格の追加などが行われている。


 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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