第229回:リードタイムの短縮

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第229回:リードタイムの短縮

2009年8月28日

 トータルリードタイムの短縮を実現することにより、需要変動の激しい商品の多品種少量受注を効率的に行える。必要以上の在庫を抱えることもなくなるわけである。

 たとえば、メーカーはサプライヤーから材料や部品を調達し、それをもとに製品を生産したり、組み立てたりする「生産リードタイム」を短くしなければならない。卸売業や小売業はメーカーに発注してから商品が店頭に並ぶまでの「供給リードタイム」の短縮を目指す。

 供給リードタイムには、卸売業からの受注量を予測し、実際の注文を処理する時間や物流センターなどでの品質チェック、小売業などへの輸配送の時間などが含まれる。そしてサプライチェーン全体、すなわち川上から川下にいたるトータルリードタイムの短縮を目指す。生産と供給リードタイムの総計を可能な限り短くしていくのである。

 さらにいえば、顧客に「商品を注文してから長く待たされている」と思われないようにする工夫も必要である。たとえトータルリードタイムが多少、長くても顧客満足が十分に得られれば問題はないといえる。

 以上を念頭に置きながらリードタイムの短縮を戦略的に進めるには、リードタイムマネジメントの責任者を生産部、物流部、販売部のそれぞれに設ける必要がある。

 リードタイムマネジメントのポイントは大きく分けて二つある。一つは物流・流通ルートの簡略化、もう一つは自動補充システムの導入による素早く的確な在庫供給システムの構築である。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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