第223回:棚卸作業の効率化

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第223回:棚卸作業の効率化

2009年7月10日

 実地棚卸しが不正確な場合、在庫が合わなくなる。多品種少量のパーツを扱うセンターで、大規模にまとめて棚卸しをやれば物品の品番、個数などの確認に相当な時間がかかる。

 不良在庫、過剰在庫などがあれば実地棚卸しの手間はさらに面倒になる。またロケーション管理がきちんと行われていない倉庫などでも実地棚卸しに時間がかかるかもしれない。

 実地棚卸しには「一斉棚卸法」と「循環棚卸法」がある。一斉棚卸法は「期末などに日程を決めて一度に実地棚卸しを物流センターなどで行う」やり方。これに対して循環棚卸法は一斉に実地棚卸しを行うのではなく、範囲を限定し、あまり間隔をあけず定期的に少しずつ行うといった具合に実地棚卸しの総量を調整するやり方だ。

 循環型棚卸法を採用すれば大規模に一斉方式でやるよりも正確でムダのない実地棚卸しができる。一斉方式だけでなく必要に応じて循環型との併用を進めたり、可能なものについては事前棚卸しを実施することが望ましい。

 循環棚卸法の採用とあわせて、出荷処理も正確に行うようにする。例えば、不良パーツなどとの急ぎの交換などの際、とりあえず伝票処理を行わないで出荷したものの、事後処理を忘れてしまうことがある。

 無論、その場合、実地棚卸しの際に在庫は合わなくなり調査、修正に時間がかかる。返品などの際にもきちんとその処理をしておかないと、「パソコン上の在庫には存在しない物品が実在庫として存在する」という奇妙なことが起こってしまう。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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