第216回:リユースと物流

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第216回:リユースと物流

2009年4月24日

 リユース(再使用)とは完成品、あるいは部品、資材などがそのまま、あるいは修理などを経て再利用されることをいう。そして、リユースを意識した回収ネットワークの強化も重要な課題となってきている。リデュース(減量)、リサイクル(再生利用)などとともに循環型社会構築の大きな鍵を握っている。

 中古品については中古車や中古家電のように、すでにリユースの仕組みや業界が確立しているところもある。だが、「工夫次第ではリユースも可能だが、現状では多くが廃棄されている」という製品もあるだろう。今後、より戦略的にリユースの方策を考えていく必要もあるわけだ。

 リユース物流の仕組みは製品により異なるが、消費者が廃品を「下取り」などのかたちで販売店などに持ち込むケースが多い。すなわち販売チャネルから再生センターなどに持ち込まれる「販売チャネル経由方式」が採用されているのである。

 しかし、この方式では廃品の特性などから販売店で商品と保管スペースを一緒にすると不便なケースも想定される。また修理・修復などが必要か、再利用できる物品なのかといった見分けを行う必要もある。

 そこで、より綿密な静脈物流機能をハード面、ソフト面の双方から強化していく必要性も強まっている。ハード面についていえば回収品の保管スペースの確保、販売チャネルにおける積立保管機能の向上など、ソフト面ではより緻密な静脈物流ITシステムの構築などである。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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