第21回:加熱するトランクルーム市場

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第21回:加熱するトランクルーム市場

2005年4月 3日

 「トランクルーム」という言葉は倉庫業と不動産業で別々に使われるために利用者のサイドから考えると混同しやすい。
言葉の意味をしっかりと把握しておく必要がある。
不動産業におけるトランクルームとは「賃貸借契約を結んで行なわれるスペース貸しやレンタルボックスなどのこと」だ。
性能基準などの規制もなく、事業者は物品の保管責任を負わなくても良いことから比較的参入も容易だ。小口、短期預かりなどを中心に個人利用者が増えている。


 一方、倉庫業におけるトランクルームとは営業倉庫の形態のひとつで、スペースを細分化し、企業、個人などの小口の荷物を保管するもののことだ。倉庫業法では「その全部又は一部の寄託を受けた個人(事業として又は事業のために寄託契約の当事者となる場合におけるものを除く。以下「消費者」という。)の物品の保管の用に供する倉庫をいう」(倉庫業法第2条第3項)と定義されている。 2001年、倉庫業法の改正で「優秀なトランクルームの認定制度」が創設されている。3000億円を超す市場規模のうち企業からの寄託が90%を占め、文書保管がそのメーンとなっている。
 近年はたんなる保管業務を中心とした管理サービスだけでなく、総合的な情報マネジメントを売り物とするトランクルームビジネスも出現してきている。例えば比較的使用頻度の低い情報を一定期間安全に保管すると同時に、日常発生する情報の運用を総合的に扱うマネジメントサービスの提供も行なうというわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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