第208回:店頭ロジスティクスの強化

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第208回:店頭ロジスティクスの強化

2009年2月27日

 国内工場の多くが海外にシフトし、それにあわせて中国などの海外の物流拠点も整備される状況が続いている。一方で、国内の大手小売業が規制緩和などを追い風に、郊外型の大規模店舗やショッピングモールへの進出を加速させている。

 その流れを受けて流通業向けの戦略物流、すなわちリテールロジスティクスが、これまで以上に重視される傾向が強まっている。イオン、ヤマダ電機、ユニクロなども物流・ロジスティクスを重視して経営戦略を構築しなければ、勝ち抜けないというわけである。

 そして、ここにきて店頭ロジスティクスの緻密化もキーワードとして浮上している。物流センターから小売店への納品に際し、一連のプロセスをいかに改善していくかが重要な課題となっている。

 たとえば、物流センター内で通路別に商品を仕分けてカート車に積み付ける「カテゴリー納品システム」の導入も、そうした視点から行われている。店頭作業の短縮を念頭にバックヤードを経由せず、直接、売り場に商品を出せるようにする。

 無論、物流センターから店舗へのモノの流れを売り場の視点から戦略的に考えていく必要性も高まっている。そのために小売店の販売員などへの「見える化教育」や「ロジスティクス指導」などが重要になっている。販売員が物流への関心を高めることで、店頭ロジスティクスの効果は増幅されるからである。

 物流・ロジスティクスが必要とされるビジネス領域が、これまで以上に拡大する傾向が出てきている。


※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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