第201回:CASBEEと物流センター

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第201回:CASBEEと物流センター

2009年1月 2日

 運輸部門においてのCO2排出量削減に加えて、「環境にやさしい物流センター」も今後の物流業界における大きなトレンドの一つとなる可能性が高い。

 そしてそうした流れのなかで、注目されている制度にCASBEE(キャスビー=建物総合環境性能評価システム)がある。CASBEEは建築物の環境性能を評価、格付けするわが国の制度である。

 (財)建築環境・省エネルギー機構に委員会が設置され、評価のしくみが作られた。ランク評価は「S(素晴らしい)」「A(大変良い)」「Bプラス(良い)」「Bマイナス(やや劣る)」「C(劣る)」となっている。
 


 工場、物流施設などについても評価を受けるケースが出てきている。Aランクを取得した物流施設もある。今後のCO2排出量取引制度の本格導入の動きなどとのかかわりからも、注目が高まってきているといえよう。

 CASBEEは取引資源消費、環境負荷、室内環境、敷地外環境、周辺環境との調和、景観、建築設備からの排熱などが評価される。欧米の先行評価システムを参考に開発されたものである。

 より具体的にみると、室内環境については音環境、温熱環境、光・視環境、空気質環境などが評価される。物流施設についても快適な環境が用意されればピッキング、仕分けなどの荷役作業の効率が向上することになる。

 快適かつ健全な作業効率をふまえつつ環境にやさしい物流施設の建設、運営が求められてくるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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