第2回:物流とITの相性は?

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第2回:物流とITの相性は?

2004年11月21日

 IT革命による急激なパソコン環境の変化を目の当たりにして痛感させられることのひとつに、「ITシステムの物流化」という現象がある。ITによる「情報の流れ」を、「バーチャル(仮想)の世界における比喩的な物流システム」に見たてるという発想が重視され始めたのである。
 
  実際の世界でのモノの流れのチャートを、パソコンのなかでの情報の流れに重ねていくわけである。たとえば、最近注目されている「データウェアハウス」(データ倉庫)という概念は、その典型的な例といえる。


  データウェアハウスとは文字通り「データを活用するための倉庫」のこと。パソコンで管理・収集されたさまざまなデータ・情報の流れに倉庫管理の発想を取り入れ、サプライチェーンマネジメント(SCM)的な視点から処理していくのである。無論、実際の物流システムともリンクし、SCMを強化するためのデータの供給源としても機能することになる。
 
  日本より一足早く、IT産業と物流の融合を積極的に展開した米国では、このところデータウェアハウスも含めてウェアハウス(倉庫)全体に対する注目度が大きくアップしている。学問としての倉庫管理も急速に発達する傾向にある。
 
  たとえば、「流通倉庫管理システム」(WHS)というIT倉庫管理マネジメントの研究に、大学などの研究機関や物流企業が熱い視線を送っている。
  今後、日本でも「IT情報武装化された倉庫」が企業経営の大きなキーワードとして、注目を集める可能性は高い。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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