第198回:流通経営の動向

連載トップへ

第198回:流通経営の動向

2008年12月12日

 4月の三越伊勢丹ホールディングスの誕生に続いて、2011年までに高島屋とH2Oの経営統合も行われるなど、百貨店業界の再編が進んでいる。

 小売流通は流通機関の中で、一般消費者にもっとも近い。一般消費者のニーズとウォントを満足させていくことが、小売流通の社会的な役割ともなっている。

 現代の小売流通に求められる役割は、消費者などのニーズなどを予測し、それに見合う商品を効率的に消費者などの個人に適した量で提供することと考えられている。

 日本における小売業の本格的な経営革新は、50年代後半にスーパーマーケットが登場してからと考えられる。

 米国で誕生したスーパーはチェーン店方式、セルフサービス方式を導入し、急速な発展を遂げ、百貨店を売り上げで上回る存在となった。


 さらにコンビニ、ショッピングモール、駅ビルなど、小売業態の多様化が百貨店に再編の動きを余儀なくさせた。

 卸売流通は生産と消費の需給結合の一翼を担う。我が国の卸売業は商業統計によれば、91年が最高で47万店で売り上げが570兆円に達していたが、以後は店数、売り上げともに減少傾向にある。

 減少傾向は加速し、12年には19万店程度にまで減少するとの予測もある。理由として、流通の中抜きが進んでいること、2次卸の大幅な減少、インターネットの普及、小規模な小売業が減少し、中堅以下の卸売業が売り先を失ったこと、などがあげられる。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

関連書籍のご案内

GoogleAD