第197回:CDM(クリーン開発メカニズム)

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第197回:CDM(クリーン開発メカニズム)

2008年12月 5日

 京都メカニズムでは排出量取引に加えて、共同実施(JI)、CDM(クリーン開発メカニズム)が、目標達成のための柔軟性措置として導入されている。そして、排出量取引との関係からCDMに注目が集まっている。

 CDMとは、先進国が発展途上国に技術や資金などを提供し、排出削減プロジェクトなどを実施するというもの。プロジェクトで削減が期待できるCO2排出量は、そのまま技術、資金などの提供国の排出権となる。

 プロジェクト事業者が指定運営機関にプロジェクト設計書を提出し、審査、承認を受ける。すでに多くのプロジェクトがCDMとして承認されている。


 CDMのプロジェクトの種類には、エネルギー産業、エネルギー輸送、製造業、建設業、運輸業、廃棄物処理などの排出削減プロジェクトと植林、農業などの吸収源プロジェクトなどがある。

 JIにも注目が集まっている。途上国と先進国が協力して行う温室効果ガス削減のための事業がCDMであるのに対して、こちらは先進国同士が協力して温室効果ガスを削減する。ただし、この場合もどちらかがホスト国となり、もう一方が投資国となる。

 また、GIS(グリーン投資スキーム)は排出量のホットエア(クレジットの余剰)を持つ国から、削減の余力の少ない国が買い取るという制度である。そしてホットエアを売却した利益は、環境対策などに使われることとされている。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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