第188回:コアビジネスの強化

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第188回:コアビジネスの強化

2008年10月 3日

 世界有数の戦略コンサルティングチーム「ベイン・アンド・カンパニー」のパートナーであるクリス・ズック氏は、「コア事業進化論」(ダイヤモンド社)などの著書の中で、コア事業の進化や周辺事業への適切な対応戦略などについて詳細に解説している。

 本業が行き詰まったときに「次の一手」としてとる戦略には慎重な判断を要するが、その場合、本業における優位性や利点をまずは徹底的に分析・検証し、そのうえで得意分野に結びつけるかたちで対策を立てるのが望ましいようだ。

 また、ベンチャー事業などに手を出していく場合には、本業の優位性やそれまでのノウハウなどをそのまま活用できる周辺事業に、戦略を十分に練って進出していく必要があるのだ。


 物流事業者のコアビジネスを考えてみると、たとえば、本業である運送事業に加えてセンター運営などにも乗り出すといった戦略は、成果を上げる可能性が高いわけである。

 逆にいえば、本業とはまったくかけ離れたビジネスを突然始めても、それが必ずしもプラスに働くわけではない。「こうすれば儲かりそうだから」「うまい話があるので」といった理由で、本業とまったく関連性ない分野に乗り出すことには大きなリスクが伴うわけである。

 ただし、現状にまったく改善や工夫を加えず、「コアビジネスのみに精通していれば問題はない」といった経営姿勢をとれば、時代の流れに大きく乗り遅れることになりかねないのである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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