第187回:空背後機能の強化

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第187回:空背後機能の強化

2008年9月26日

 わが国の空港、港湾などのインフラ整備は、ここにきてかなりの進展を見せている。成田空港は北伸事業により年間発着能力を2万回増加し、国際ネットワークのさらなる充実を図る。

 また、成田空港を補完する意味合いから、羽田空港では早朝深夜に世界の主要都市に向けて国際定期便を就航させる。2空港の機能をそれぞれアップさせることにより、首都圏全体の国際ハブ機能を強化していくわけである。

 ただし、トラック輸送の視点から考えると、航空貨物が空港に到着してから国内各拠点に、いかにスムーズにモノを運ぶかということに注目が集まる。現状でも成田・羽田を結ぶラインは交通渋滞も多く、道路インフラの充実度に合格点をつけるわけにはいかないだろう。


 物流施設も空港周辺に大型施設などが多数、建設されているが、土地不足、地価・賃料の上昇なども気になるところである。

 臨海部全体の物流ネットワークのさらなる充実と強化が求められているといえよう。また、空港のみならず港湾周辺のインフラ強化も重要なポイントとなっている。ターミナル周辺地区での総合的な交通・物流対策が必要となっているのである。

 たとえば、東京港の今後の経営戦略として、東京都港湾審議会の答申でも、東京港臨海道路2期整備事業などの整備促進、新たな南北道路軸の検討、国道357号などの整備の重要性があげられている。

空港・港湾のハブ化と合わせて、それらの背後機能と周辺インフラの充実を図る必要がある。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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