第181回:日本ロジスティクスシステム学会

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第181回:日本ロジスティクスシステム学会

2008年8月15日

 日本ロジスティクスシステム学会の第11回全国大会が日本大学生産工学部で開催され、私も「グリーンサプライチェーンの設計における各国比較」という論題で学術発表を行った。グリーンサプライチェーンとは「戦略的に環境負荷の低減を進めつつビジネスプロセスの全体最適化が進められるサプライチェーン(需給連鎖)」のこと。

 物流高度化の推進において、環境負荷をいかに低減させていくかということが世界規模での重要なテーマになり、その流れを受けてグリーンサプライチェーンを設計していく必要性が高まっている。環境負荷の低減を動脈物流、静脈物流の双方について徹底し、循環型システムを体系的に効率化する必要性が叫ばれている。
 


 そうした点を踏まえ、国内外におけるグリーンサプライチェーンの推進の方向性について考察した。日本のみならず、欧州やアジア各国のグリーンサプライチェーンの構築を検証したのである。

 グリーンサプライチェーンを構築し動脈部門のみならず、静脈部門も含めたロジスティクス部門を中心に環境負荷の低減を徹底させつつ、ビジネスプロセスの最適化を進めることは、今後の企業経営にとって必要不可欠となる。

 「リサイクルさせる」ということを前提に製品開発を行い、業界共通の回収物流の基盤整備を進めていくことも重要だ。

 さらにいえば、モーダルシフト、共同物流、物流商慣行の改善、通い箱やリターナブルパレットの導入なども、部分最適の実現のみのために部分的、断片的な導入に終わることなく、相互に関連性を持たせながら業界レベルで包括的な導入を図ることが重要となる。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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