第18回:化粧品メーカーの中国進出

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第18回:化粧品メーカーの中国進出

2005年3月13日

 資生堂は昨秋に化粧品専門店と連携して中国全土に強力な販売店網を構築することを発表した。日本の化粧品メーカーはここにきて相次いで中国市場を重視し始めている。
 世界貿易機関(WTO)への加盟を果たして以来、中国市場は急激に巨大化している。そしてアジアの市場経済は大きなターニングポイントを迎えている。
そしてこの流れの中で日本企業は一斉に中国シフトを強化。化粧品メーカーもその例外ではない。中国での販売網を強化する方針を打ち出したのは、「中国の国内の卸業、小売業などの流通、調達物流システム全般の開放が現在、進行中だから」である。


 日本の化粧品市場はすでに完全な飽和状態。2002年の日本の国内出荷金額は約1兆4300億円で、前年比0・4%増えただけ。しかもこれからは少子化でマーケットの大幅な縮小が考えられる。
 一方、ご存知にように中国の物流インフラはここ2、3年で急速かつ飛躍的に整備されてきている。中国市場の流通・物流の開放に加速度がついてきているわけである。さらにいえば働く中国女性も急増。化粧品に対する関心も高くなってきていて、特に日本製の化粧品の需要は大きい。メーカーにとっては大きな追い風が吹いているともいえよう。アパレルでも「ユニクロ」などは中国全土での本格的な店舗網の構築を計画している。また中国の流通システム開放により、日本の百貨店や日用品メーカーなども中国市場での店舗展開や物流システムの充実に乗り出すことが可能となってきた。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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