第177回:食品物流のキーワード

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第177回:食品物流のキーワード

2008年7月18日

 さまざまな分野で物流の重要性が高まり、たんなる「モノの流れ」としての物流ではなく、それを一歩先に進めたロジスティクス(戦略物流)、SCMの導入と構築が各業界で進められているが、食品業界もまた、その例外ではない。

 食品がどのようなプロセスを経て、最終消費者のもとに届けられていくのかが戦略的に検証される傾向が強まり、そのために必要な輸送関連のムダを省く「横持ちゼロ輸送」の導入や、保管効率のこれまで以上の向上などにも関心が高まってきている。
 


 また、「物流コストをいかに把握するか」という観点から、物流ABCによる物流コストの算定も盛んに行われるようになった。

 さらにいえば、在庫とキャッシュフローの関係に着目し、不定期不定量発注法を導入したり、先入れ先出し法を徹底させたりする動きも大きくなっている。環境対策を考慮し、共同配送などについても、より積極的に進めていく必要も出てきている。
 
 「安全管理や品質管理を入念に行いつつ、いかに効率的に輸送して保管するのか。そのためにはいかなるマテハン機器を導入するのか」ということが、これまで以上に戦略的に考えられるようになってきたのである。

 同時に物流における情報化も大きく進展し、食品の安全管理の視点からも、食品の生産地から消費者に至る流れを明らかにするトレーサビリティの導入も不可欠となっている。

 また2次元バーコードやICタグの普及も加速度的に伸び始め、さらにいえばGTIN(国際標準コード)もSCMを支える基盤となりつつある。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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