第170回:緊急出荷の回避 臨機応変な処理を

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第170回:緊急出荷の回避 臨機応変な処理を

2008年5月30日

 荷主は定期便や混載便の集荷時刻に間に合わなかった物品を別便で出荷するが、こうした緊急出荷、緊急配送は当然ながら割高である。荷主にすれば予定外のコストがかかることになる。

 緊急出荷が多ければ、工場や物流センターはその対応に追われ、残業も必然的に増えることになる。

 輸送費がかさむだけでなく、人件費や残業費も増えることになる。したがって荷主の立場から考えると、緊急出荷は最小限に抑えたいところだ。

 緊急出荷が多くなる理由としては、オーダー処理の遅れは締め切り時刻がきちんと守られないことなどがあげられる。


 オーダーを迅速に処理する体制が構築されれば、緊急出荷はかなり減少するはずである。

 オーダー処理が遅れがちになる場合、「注文をまとめて処理したほうが能率が上がる」とバッチ処理(まとめ処理)しているケースが多々見られる。

 バッチ処理ではなくリアルタイム処理(その都度処理)に切り替えることで、締め切り時刻にも適切に対応できるようになるはずだ。

 また特定の顧客へのサービスのために緊急出荷が行われることもあるだろう。その場合も「過剰なサービスになっていないか」ということを慎重に検討するべきである。

 さらにいえば緊急出荷だけではなく、過剰出荷にも注意したいところである。「まとめて出荷しておくほうが便利だろう」という考えで過剰に出荷すると業種によっては返品量増加の要因となる。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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