第17回:ボトルネック(制約条件)の発見と改善

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第17回:ボトルネック(制約条件)の発見と改善

2005年3月 6日

 「ボトルネック」とは「制約条件」のこと。このボトルネックを改善するのがSCMのベースとなる制約理論だ。
SCMをしっかり構築するためにはボトルネックを発見することが必要だ。ボトルネックを発見したら、関連するさまざまな条件をそれに合わせて調整する。同時にボトルネックの改善にも取り組む。
 このプロセスを繰り返すことによって緻密なSCMが構築されていくわけだ。SCM支援ソフトではこの一連のステップがアルゴリズムに忠実に取り入れられている。
 ちなみに制約理論のバイブル的な小説『ザ・ゴール』では、主人公アレックス・ロゴはハイキングの最中にボトルネックの重要性に気がつく。そしてその考えを工場の生産改善に結びつけていく。


  ただし、ボトルネックに合わせることで、逆に作業効率や生産性などが悪くなるところも出てくる。しかしこのことに動揺する必要はない。「部分最適の和が必ずしも全体最適とは限らない」というのがSCMの基本的な考え方だからである。
ボトルネックを発見すると同時に、巨視的に全体を見る必要もあるわけだ。
そしてこの考え方は「思考プロセス」にも応用される。思考プロセスとは問題点を論理的に改善する制約理論をベースとした思考法のことだ。
 まず現状のさまざまな問題の根源となっている中核的な問題を発見。次にその問題解決の方策を検討、矛盾がないかを分析する。
そしてこうした問題発見から分析、改善にいたるプロセスを成果が出るまで繰り返すのだ。
ボトルネックの考え方を理解すればSCM構築の大きな道筋は出来上がるアとになるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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