第167回:物流環境規制関連の法則体系

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第167回:物流環境規制関連の法則体系

2008年5月 9日

 物流環境関連の法規は、大気汚染の防止(排ガス規制など)、循環型社会の構築を促すリサイクルなどの促進、二酸化炭素の排出量の抑制の3つに大きく分けて考えることができる。そしてご存知の通り近年、急速に進展している。

 たとえば、排ガス規制は30年前と比較して排出される有害物質の量は、100分の1以下になっている。

 米国では03年に「クリアスカイ法」により発電による二酸化硫黄などの排出に上限が設けられた。

 EU(欧州連合)でもEU全体の環境施策として、「EURO規制」が段階的に欧州全土に導入されている。
 


 また、循環型社会の構築を促進すべく効率的にリサイクル、リユースなどを促進するための法規制の強化も各国で進んでいる。

 EUでは電気電子製品のリサイクルに関する指令である「WEEE(ウィー)指令」(廃電気電子機器指令)、「RoHS(ローズ)指令」(電気電子機器の有害物質含有禁止令)などにより、リサイクルに容易な設計などを行う義務が製造者に課されている。

 以前は物流環境規制というと、排ガス規制が真っ先にあげられたが、京都議定書以降は燃費規制に重きが置かれ始めている。

 「排ガス規制を強化し、密集地域での大気汚染問題を解決する」というスタンスから「燃費規制に重点を置いて、省エネ・二酸化炭素削減を促進し、地球温暖化に歯止めをかける」という方向にシフトしてきたわけである。

 物流業界としては、「いかに物流の環境武装を深化させていくか」という視点からの工夫と改善を常に行っていく必要に迫られているわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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