第161回:物流と商流の関係

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第161回:物流と商流の関係

2008年3月28日

 物流事業者としては、商流についての知識を整理しておく必要もあるだろう。商流とはビジネスにおける「取引の流れ」のことをいう。

 メーカーから問屋、問屋から小売店にモノが流れていけば、それに伴い、所有権も移転していく。「その商品はだれのものなのか」ということが、商流の焦点となるのである。所有権を移転させるためには、さまざまな取引をしなければならない。そしてその一連の流れを商流と呼んでいるのである。

 所有権を移すためのもっとも平易な方法は「無料での譲渡」ということになるだろう。また、交換という方法もある。

ビジネス社会では主として、商品を売買することで所有権が移る。金銭などと交換に商品の所有権が移るのだ。「ほしいものがあればお金を払って購入する」ということが商流の基本となるわけである。
 


 もちろん、現金購入だけではなく、掛売り、手形、クレジットカードなどの決済手段でも所有権の移転は行われる。「その商品が、だれのものになるのか」ということを決める商談や売買契約が、商流の大きな機能となっているのである。

 所有権の移転が行われる場が「マーケット」である。売り手と買い手が商品の所有権の移転について、有形無形の売買契約を結ぶのだ。

 売買に際して取引の行われる商品の価格、数量、引き渡し条件、代金の決済方法などが決められることになる。また商品に損害が生じた場合のリスク負担についても取り決めが行われる。

 そして、こうした取引の流れ(商流)と実際の商品などのモノの流れ(物流)が組み合わさることで、流通活動が成り立っているのである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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