第153回:第23回日本物流学会

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第153回:第23回日本物流学会

2008年2月 1日

 2006年度の日本物流学会が広島県竹原市で開催された。

 統一論題は「地域の活性化とロジスティクスの変遷」で、国土交通省中国地方整備局広島港湾・空港整備事務所の久米英輝所長により「港湾・空港の地域経済に与える影響」という論題で基調講演が行われた。

 次いで、国交省中国地方整備局道路部の本田幸一・道路調査官やロジコムの平田隆保・本部長、神原汽船の宮崎裕司常務、徳山コンテナターミナル運営協議会の瀧川旦・事務局長が講演。

 また自由論題の研究発表も活発に行われ、私も「投資対象としての物流施設」という論題で報告を行った。
 


 テナントが安定し、キャンセルが少なく、長期にわたるキャッシュフローが見えるということから、物流特化型の不動産投資ファンド市場が構築され、拡大しつつある点を踏まえ、物流ファンド市場の拡大の背景となっている物流高度化について分析し、次いで、その点を踏まえての国内外企業による物流ファンド戦略を分析したのである。

 併せて、物流ファンドが注目を集め始めた理由を分析し、その利点とリスクについて、荷主企業・物流事業者サイドからの分析を踏まえながら考察した。

 物流ファンド市場の急速な拡大と同時に3PLの発達などにより、物流施設のあり方は大きく変わろうとしている。倉庫や物流センターを持たないノンアセット型の物流サービスに対する需要が高まっている。

 物流関連の資産運用規模は1兆円を超えるとも推測されている。国内外の有力企業が業際的なスタンスから物流ファンドに注目するのも当然のことといえよう。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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