第146回:マーチャンダイジングの発想

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第146回:マーチャンダイジングの発想

2007年12月 8日

 近年、マーケティングと正反対の視点から市場分析を行う「マーチャンダイジング」が注目を集めている。マーチャンダイジングとは「消費者にとって、どのような商品が購入しやすいか」という視点から商品の価格を決定し、流通戦略を構築することをいう。

 「その商品が、なぜ優れているのか」を消費者に理解してもらうことで、販売力を強化していくことを狙うわけである。

 具体的にいうと、商品の調達、仕入れ、物流、品ぞろえ、売場レイアウト、価格決定、棚割りなどの戦略策定と、販売促進計画、宣伝・広報、陳列、受注発注・補充などの店舗レベルでの実務を、有機的に組み合わせ再構築していくのである。


 マーチャンダイジングをいかに行うかというプランを策定するためには、「消費者」だけではなく「買物客」(ショッパーズ)の分析を綿密に行う必要がある。

 そして、「どのように商品を買いそろえていくか」ということを念頭に品ぞろえを考えていくのだ。

 たとえば、家電小売店の店頭には通常、テレビ、ラジオ、洗濯機、掃除機、コンセント、バッテリー、乾電池など、さまざまな家電関連商品が並べられている。

 しかし、平均的な買物客が「テレビもパソコンも洗濯機も掃除機もみんな一度にまとめて購入する」というケースは少ないだろう。

 むしろ「パソコンを買ったら、ソフトウエアの解説書と軽食、それと清涼飲料水がほしい」といった購入パターンが多いのでないか。

 そして、それならば、パソコンと一緒にお菓子や本を売ったほうが効果的だ。コンビニでお弁当と乾電池と週刊誌を売っているのも、こうした視点から考えると興味深い。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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