第143回:戦略的な保管の推進

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第143回:戦略的な保管の推進

2007年8月 2日

 ご存知のように「保管」は、物流の基本的な機能の1つ。商品を保管することによって、需要と供給の時間的、時期的なギャップを埋めることが可能になる。

 さまざまな商品は、生産しなければならない時期と、実際に商品が売れる時期に「時間差」がある。したがって、実際に商品が売れるようになる時期まで、商品を保管する必要がある。そして消費者の需要に合わせて、商品を店頭に並べる。


 ただし、保管を行う上では、商品の安全性の確保、商品の劣化防止などが必要になる。食品などの場合、衛生面にも十分気を配らなければならない。また、保管コストの増大も無視できない。保管場所を、いかに効率的に使用するかということも重要だ。さらにいえば保管には、「輸配送、出荷などの準備段階」という意味合いもある。

 物流センター内の商品の保管場所や保管レイアウトのとり方により、作業効率が大きく異なるということも珍しくない。物流高度化は「単純にモノを保管しておけばいい」という発想では、うまくいかないだろう。戦略的に保管を考える必要がある。

 また、物流センターでは通路の役割も重要だ。作業性を無視して通路を作らないようにしなければならない。通路にはさまざまなパターンが考えられる。機能、構造などがレイアウトを左右する。ピッキングなどを行う際に利用する通路は、可能ならば一方通行がいい。
 入荷ゾーン、保管ゾーン、ピッキング・ライン、出荷ゾーンなどがスムーズな流れになっているほうが作業効率は上がる。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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