第135回:ヨドバシショックとRFID

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第135回:ヨドバシショックとRFID

2007年6月 7日

 家電量販店大手のヨドバシカメラは、UHF帯無線タグを納入商品の検品などに導入する方針を表明した。世にいう「ヨドバシショック」である。

 ヨドバシショックと歩調を合わせるかのようにRFIDの本格導入への足音が大きくなってきている。ヨドバシカメラでは、検品作業などにおけるRFIDの利用を推進し、日本初の大規模な商用RFIDシステムの運用開始に向けて準備を行っている。

 ヨドバシショックを契機に日本でもRFIDの本格導入の動きが加速するかどうか、目が離せない状況になってきているわけだ。


 米国ではウォルマート、欧州ではメトロと、欧米の巨大小売業はEPCグローバルへの合流を表明し、サプライヤーにRFID武装を急がせている。この流れがついに日本にも波及しようとしているとも考えられる。

 ウォルマートは米国内の「ウォルマートストア」百四店舗と系列の「サムズ・クラブ」36店舗、および物流センター3拠点で主要取引先百社とEPCグローバルの運用を始めている。

 ウォルマートは今後、さらにEPCの導入範囲を広げていく方針だ。導入される物流拠点は今年中にさらに拡大される。導入取引先も増やしている。EPCの導入でウォルマートの誇る高度な共同情報システム「リテールリンク」やPOSシステムもより一層、高度化されるだろう。

 すなわち、米国ではRFIDが実用段階に達しつつあるのだ。そして特徴的なのは、日米欧でRFIDの導入が大型小売店主導で行われていることである。小売業主導の物流改革が、今後の大きなトレンドとなりそうである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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