第134回:小売業起点の物流改革

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第134回:小売業起点の物流改革

2007年5月31日

 「ファッションセンターしまむら」は、総売り上げ3200億円超を誇る。

 しまむらの特徴は、日用衣料品の小売メーカーとしては最大級の規模とレベルで、物流に力を入れていることにある。あたかも生鮮食品を扱うかのように季節波動、流行波動に敏感に反応しながら、商品調達、在庫管理を徹底し、高度な物流システムを構築しているわけである。


 同社のホームページによると、6店舗の時代から独自物流システムの導入に乗り出している。そして30店舗を超えた時点から、本格的な物流システムの構築に力を入れ始めた。現在は全国で自社物流網への進化を成し遂げている。

 たとえば独自のシステムとして、全店舗に対して夜間配送を行っている。これは配送の際の店舗で費やされるムダな時間を、極力削ることが目的である。夜間配送を行えば、店舗勤務の社員は朝の出勤と同時に標準化された作業を始めることができるわけである。

 しまむらの各物流センターは、日本全国の店舗と約450社ほどのサプライヤーを結びつけているが、物流センター間、物流センター・店舗間は定時・定店運行が行われ、それにより通常運行の30%ほどのローコストオペレーションが可能となっている。

 また、商圏を十分に分析し、それを踏まえて出店戦略をたてている。さらにいえば、物流センターは徹底的に組織化、効率化、自動化が行われ、どの物流センターも所長と数人の定時社員だけで運営されている。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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