第132回:輸配送の基本はトラック

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第132回:輸配送の基本はトラック

2007年5月10日

 当然ながら、輸配送の基本はトラック輸送ということになる。そしてトラックは輸配送を効率的に行う、さまざまな条件を満たしている。

 トラックは鉄道と異なり軌道を必要としない。そのため戸口から戸口への輸送の最善の手段となっている。面的な輸送サービスを柔軟に供給することができるわけである。


 船による輸送はトラックに比べ、大量な輸送が可能という特徴がある。また二酸化炭素や窒素化合物などの大気汚染物質の量も、トラックに比べると少ない。ただし、台風やハリケーンなどの悪天候の影響を受けることもある。また、トラックのように戸口から戸口への輸送を行うことは不可能だ。

 航空機による輸送は、長距離輸送を迅速に行うことができるというメリットがある。半面、航空輸送は短距離輸送には不向きである。また海運とは異なり、大量に重量のあるものを輸送するということにも向いていない。

 近年、環境問題の配慮や国際輸送の増加などもあり、複合一貫輸送に注目が集まっている。

 そして、その流れのなかで鉄道輸送の見直しも進んでいる。鉄道は「柔軟な面的輸送」ができないが、トラック輸送と組み合わせることで環境武装に貢献できるというわけである。

 たとえば、欧州では環境物流戦略の一環として「スワップボディー輸送システム」の導入が進んでいる。スワップボディーとは鉄道輸送用コンテナとしても輸送可能なトラックの架装ボディー(荷台容器)のことである。

 物流システムの、より一層の高度化と環境保全への多大な寄与が期待できるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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