第131回:物流の基本機能の整理

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第131回:物流の基本機能の整理

2007年4月12日

 物流の基本的な機能としては輸配送、保管、荷役、流通加工、包装があげられる。

 輸送は物流の最も骨格となる基本部分となる。一般に物流コストの50%以上は輸送費といわれている。さらにいえば、トラック輸送費などの半分近くはドライバーの人件費ということになる。輸送のなかでも短距離・小口の端末輸送のことを「配送」、物流センター内の移動などは「運搬」と呼んでいる。


 保管もまた、物流の重要な機能になる。保管には生産と消費の時間差を埋めて、商品の供給を調整する機能がある。荷役の具体的な作業には「仕分け」「運搬」「ピッキング」などがある。

 流通加工とは、商品の加工を物流センターなどで行うことである。生産者から消費者までのリードタイムを短くすることが主たる目的だ。

 包装は保管や荷役をムリ、ムダなく行うために必要である。包装を行うことで商品の保護が容易になり、区分けもしやすくなる。ただし、環境との関係で包装は必要最低限に抑える必要が出てきている。またリサイクルしやすい素材を使った包装も求められている。

  「物流」という言葉は一般に「物的流通」の略といわれているが、「貨物流通」の略という説もある。輸配送、保管、荷役、流通加工、包装の5つの機能をひっくるめて一つの概念にしたものが物流である。密接にしたがって5つの基本的な機能を相互に関連させて理解することがきわめて重要となっている。

 物流ネットワークのなかで、それぞれの機能が大きな意味をもっているのである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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