第125回:TMS導入のメリット

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第125回:TMS導入のメリット

2007年4月 1日

TMS(輸送管理システム)導入のメリットとしては物流コストの削減、環境負荷の低減などがあげられる。運行がスケジュール通りに運べば、物流センターや店舗での諸作業の効率化が促進されることになる。ピッキング作業やトラックへの積み込み作業が計画的、戦略的に展開できるようになる。TMSの導入で物流高度化の多面的、多層的な推進が可能となるわけである。


 例えば食品の場合、輸送途中には防腐剤などの使用が制限されていることを考えると、緻密な輸送管理システムを導入することが高度な温度管理や衛生管理を実現する糸口ともなる。そして、スムーズに輸送が行われれば、環境負荷が大幅に低減されることは言うまでもないだろう。

 TMSの体系は配車計画システム、ルート計画システム、運行管理システム、運賃計算システムなどで構成されている。

 また、新物流拠点の候補地を検討するツールでもある拠点配置最適化システムが組み込まれることもある。それによって、輸送費と固定費の総和を最小にするウエアハウスの数と位置が明らかにされるわけである。

 TMSのメリットは計り知れないほど大きいわけだが、課題がないわけでもない。それは、「共同物流に最適な形でのTMSの導入」である。もちろん、すでに一部で導入は始まっているが、まだまだ改良の余地があるようだ。

 複数の荷主の物流システムを可視化し、それをTMSを軸とする形で結びつけることが必要なのである。TMSのさらなる緻密化により、共同物流はこれまで以上の速度で普及していくことになるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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