第124回:循環型ロジスティクスの構築

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第124回:循環型ロジスティクスの構築

2007年3月25日

 物流と環境との関係に注目が集まり、循環型ロジスティクスの構築が業界のホットテーマとなってきている。循環型ロジスティクスでは、物流を調達、生産、物流、販売という動脈物流の流れに、回収から再資源化のサイクルが加えられていく。

 循環型の物流を円滑に行うには、生産段階でなるべくゴミを出さないようにする仕組み作りや、使用済みの製品をリユース、リサイクルしやすい形で設計、企画段階から考慮し、流通チャンネルに流す工夫が必要になってくる。


 また、再資源化の工程で部品が分解しにくいということがあるが、これはリユース、リサイクルを考えずに製品の設計が行われている場合が多いからである。この場合、商品のリサイクルについて的確な情報をサプライチェーン全体で共有することで循環過程から、こうした問題を消滅させることができる。この側面を循環型ロジスティクスの源流管理機能という。

 また循環型ロジスティクスを円滑に行うには、製品にはもとに戻る設計や仕掛けも必要となってくる。これを循環型ロジスティクスにおける還流促進機能と呼んでいる。例えば、リース用の業務複写機はリース期間が終わればメーカーに戻ってくる。リースという仕組みが回収システムに組み込まれているために必ずメーカーに戻り、不法廃棄される危険が小さくなっているのだ。

 さらにいえば源流、還流のさまざまな工程において循環型ロジスティクスを円滑に機能させるために他部門・他社との協業を推進するという側面をコラボレーション機能と呼んでいる。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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