第12回:「よくわかるこれからの物流」は必読

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第12回:「よくわかるこれからの物流」は必読

2005年1月30日

 『図解 よくわかるこれからの物流』(河西・津久井共著、同友館)は、激しく変化し、日々進化を遂げる物流活動の全貌を分かり易く説明した好著だ。
 本書の構成はまず第一章で物流とは何かについて解説。次いで、物流のしくみと機能について、物流管理や物流戦略、さらには物流センターの構築と運営などを踏まえて説明している。
  また、後半の章では、ITと物流、環境と物流、グローバリゼーションと物流に加え、物流アウトソーシングやこれからの物流関連ビジネスなど、社会環境の変化と物流の関係について詳細に解説。企業の物流活動を中心とした「ミクロ物流」と物流インフラや物流行政を念頭に置いて物流を巨視的に捉える「マクロ物流」をクマなく網羅している。


 初学者にも読みやすく、また実務、理論のプロにも知識を体系的に整理するうえで役立つ内容だ。
また、本書の大きな特徴に「環境問題と物流に関する章」の充実があげられる。環境という視点を切り口に物流を分析した書籍は、これまでは拙著『図解 物流の最新常識』(日刊工業新聞社)くらいで、決して多いとはいえなかった。
 しかし本書では「環境に配慮した輸送とは何か」といった点についても詳しく、わかりやすく説明している。環境ソリューションの視点を十分に踏まえたうえで循環型社会と物流との関係についても言及している。
 8兆円市場ともいわれる静脈ビジネスと物流との関係は今後、さらに緊密になってくるはずだ。そうした時代のトレンドを読み込むうえでも本書は物流関係者の必読の書といえるだろう。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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