第116回:WMSを利用して物流効率化

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第116回:WMSを利用して物流効率化

2007年1月28日

 「ウエアハウスマネジメントシステム」(WMS)は、SCMにおいて重要な役割を果たしているが、その主要機能は入荷検品、入庫棚入れ、保管在庫管理、ピッキング・出庫、梱包・出荷、クロスドッキング、流通加工、物流施設コスト管理など多岐にわたる。WMSは入荷から出荷までの流れを、在庫の最小化を図りながら低コストで遂行するシステムである。


 その機能は、SCM支援機能と庫内作業支援機能に大別して考えることができる。全社的な立場からのビジネスプロセスの最適化にも、物流センター内の作業プロセスの効率化にも効果を発揮するわけである。SCMにおいて物流センターは、生産拠点からエンドユーザーまでのモノの流れをシームレスに管理する司令塔である。したがってこの視点からリアルタイムでの庫内在庫や作業状況の掌握を可能とする必要がある。庫内在庫の状況のみならず、複数拠点間の在庫の同時把握やインターネットとのリンクもWMSの導入で可能になる。

 また、物流センターでは作業の進ちょく状況を常に確認して、現場に指示を送る必要がある。受注件数、処理件数などを現場に表示し、作業進行の目安を示すことで作業員の技術面における個人差を最小限に抑え、高い生産性を実現すると同時に納期順守やリアルタイムでの在庫精度のアップにつなげるわけである。ピッキングの精度を上げるなどの作業の高精度化もWMSにより促進できる。さらにいえば、WMSを導入し、在庫量の大幅な削減に成功することによって、空間の有効利用も可能となるわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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