第110回:第22回 日本物流学会

連載トップへ

第110回:第22回 日本物流学会

2006年12月17日

 第22回日本物流学会が流通経済大学新松戸キャンパスで開催された。統一論題は「ロジスティクスと環境問題」であった。基調講演は、リコー社会環境本部の副理事・技師長で社会環境本部長の谷達雄氏が行い、「企業が取り組む環境経営─リコーグループの環境経営」という論題であった。

 私も諏訪東京理科大学の津久井英喜教授とともに「オープン・リソース手法の採用による複雑系課題へのアプローチ」という論題で発表し、その反響は大きく、質疑応答では会場の多くの方から、さまざまな質問やコメントをいただいた。ウェブ上で掲示板を活用しながらオープンな環境で意見を交換し、共同で作業に当たるという「オープン・リソース手法」を、環境関連の物流用語の選定と定義付けに用いた研究報告であった。


 環境関連の物流用語に対する物流用語辞典などの取り扱いは従来、配慮に欠けている面が多かった。そこで、この問題の解決のために日本ロジスティクスシステム協会(JILS)の助成金を受け、ウェブ上に掲示板を設けたのである。掲示板を活用して、自由に意見を交換しながら、用語の選定、定義付け、解説を行った。定義付けされた用語はJILSの「ロジスティクス環境戦略会議」のホームページにサイトアップしている。

 もっとも、ネット上の議論だけでは論点の細部が見えないというリスクもある。それゆえ、掲示板だけではなく、メーリングリストの活用や、いわゆるオフ会の導入を図り、議論の活性化を行うことも必要。今後、こうした課題を考慮し、システムの再構築を推進していくつもりである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

関連書籍のご案内

GoogleAD