第100回:オープン・リソース手法の導入

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第100回:オープン・リソース手法の導入

2006年10月 8日

 オープン・リソース手法とは、さまざまな情報を公開しながら、主にインターネット上で問題解決の方策を探る手法である。

 企業が外部のノウハウを導入しながら、研究開発を行う選択肢としては、共同研究、アライアンス(戦略的提携)、アウトソーシング(外部委託)などがよく知られている。だが、こうした手法に加えて、これからはさまざまな情報を公開し、不特定多数の外部資源を活用するという「オープン・システム」の導入が大きなトレンドとなるだろう。


 オープン・リソース手法は、情報共有を大原則とするSCMの枠組みの中でも、有効に機能すると考えられている。多くの物流課題は、一面的な視点からの問題解決策では対応できない。しかし、オープン・リソース手法を導入すれば、そうした複雑系の難題の解決が可能となるわけだ。

 本来、物流のさまざまな課題を効果的に解決するには、高度な専門知識、実務知識を有する多方面、多分野の専門家が問題を緻密に議論し、緻密な対応を図る必要がある。だが、時間的制約、コスト的制約などもあり、多くの専門家が一堂に会して問題を緻密に議論していくということは、現実には不可能に近い。そこで考えられるのが、研究のコアメンバーを軸に、外部資源の利用を図るオープン・リソース型の問題解決システムの構築である。同時にさまざまなビジネスモデルと物流システムとの整合性、社内・外など、性質が異なるものの「組み合わせ」の視点を重視していく。

 多分野からの多層的な視点から物流課題をタイムリーに処理していくわけである。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

鈴木 邦成氏(すずき・くにのり)

鈴木邦成 物流エコノミスト・日本大学教授
国際政治経済、国際文化に関する造詣が深く、記事・論文・著作多数。
欧米諸国の地域経済統合の流れを、物流・ロジスティクスの観点から追求している。
国際物流に関するセミナーやロジスティクスに関する講演会での講師歴は多数。

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