第9回:『物流の原則は「規模経済性」』

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第9回:『物流の原則は「規模経済性」』

2007年3月22日

物流コスト削減と共に物流業界が抱えている重大なテーマは、環境配慮と国際化です。物流事業者への省エネ法の適用も、うわさされ始めています。グローバル活動へのキャッチアップにも本格的に取り組まねばなりません。
 
国際一貫物流という外貨内貨の境界もなくなります。自社で行う物流の範囲が広がり、コストダウンのためにも省エネや環境対応のためにも、もっとも有効な手段は「規模の経済性、範囲の経済性」を追求することです。


どんなに頑張っても、効率化にはある程度の「量」が欠かせません。コストダウンのためには、細切れ不連続の物流工程よりは、一連の工程を含んだ広い範囲や多機能をこなしていく必要性があります。このような物量、業務範囲を拡大していく際に、従来は物流施設物件がネック条件になっていたのではないでしょうか。

現状の物流施設では「狭い」「設備が不足」「立地が悪い」「要員確保ができない」「横持ち輸送多発」など、車両効率、要員作業効率、作業スペースや設備効率の障害になっていませんか。結局、現在の物流施設では物理的に対応不可能という、決着があったのではないでしょうか。

連載記事の最初に巨大な物流センターの事例をご紹介しましたが、既存の物流事業者にとって、大脅威と思われたかもしれません。しかし、物流施設のリニューアル、流動化の促進という背景と現状の本質問題を振り返れば、新たな物流施設への転換、移転、開発構築という大掛かりな投資による仕掛けが、実は賃貸契約というランニング経費によって実現可能となることにお気づきでしょうか。

従来の物流施設は流動化によって生まれ変わります。所有でなくとも開発段階から参加することで、賃貸契約によってオーダーメードの物流センターを利用することも可能です。規模と範囲の経済性を発揮できる物流ステージが登場している時に、近視眼的な効率追求の改善はもはや体をなしません。      

 

筆者紹介

イーソーコ総合研究所
主席コンサルタント 花房 陵氏

花房陵 78年慶応大学経済学部卒。85年頃より地方での新築物流センターの開発支援(運用計画立案)としてコンサル業務に従事。
物流業務問題点分析とデザインは、新たな設備投資や情報システムを必要としない業務改善手法を得意。パレート理論(商品ABC分析など)を応用し、プロセス単位のインプット、アウトプットを系列化し、最少投入での最大出力のしくみ作りを方針にしてきている。

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