第7回:『自社物件の再開発手法』

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第7回:『自社物件の再開発手法』

2007年3月22日

土地や建物などの不動産は従来手法での処理としては、売却か自己投資による再建設しかありませんでした。

土地建物は値上がり期待の高い資産として見られていましたから、(金融担保の役割もありました)長期保有の後も再構築や売却処分でも充分な価値を生み出していた時期(昔日の思いですね)もあります。

不動産が長期保有しても値上がり期待がなくなったとき、新たな価値の計算方法が登場しました。

それが「(資産の)収益還元法」による不動産の評価、つまり「利用価値」という見方なのです。


不動産を所有して担保や値上がりを期待するより、その不動産の利用価値をきちんと計算して資産の評価を行うという考え、簡単にいえば「家は買うより借りた方が、トクかソンか?」ですね。

不動産ファンドや不動産開発会社は、不動産物件に付加価値を創造することが得意です。

既存の施設をリニューアル(使い勝手の向上、耐震増強)、再開発(リ・デザイン、リフォーム)して、より高い売却方法をプランしたり、売却しなくても信託受益権化して賃貸料の収入を得られるしくみに生まれ変わらせることを企画します。

生まれ変わった施設は、持ち主が売却処分してもいいし、優先的に全部を借り上げて半分は別の利用者に提供して賃料を受け取ることも可能なのです。

このように、旧来の自社不動産物件を収益源に変えてゆく手法には多くの選択肢が生まれたのです。

不動産神話が崩れ所有の危機が訪れたけれども、多くの倉庫や工場、自社ビルなどが「所有から利用へ」という選択肢を獲得するのです。

自社で物流物件を所有されている方にとっては、投資面では塩漬けとなっている不動産が新たな収入源となる時代になっているのです。

不動産の収益還元法とは、新しい価値の創造と表現なのです。

次回はもう少し詳しくご説明しましょう。

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

イーソーコ総合研究所
主席コンサルタント 花房 陵氏

花房陵 78年慶応大学経済学部卒。85年頃より地方での新築物流センターの開発支援(運用計画立案)としてコンサル業務に従事。
物流業務問題点分析とデザインは、新たな設備投資や情報システムを必要としない業務改善手法を得意。パレート理論(商品ABC分析など)を応用し、プロセス単位のインプット、アウトプットを系列化し、最少投入での最大出力のしくみ作りを方針にしてきている。

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