第4回:『物流コスト逆転の発想』

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第4回:『物流コスト逆転の発想』

2007年3月22日

私達は物流コストダウンの呪縛(ジュバク)に囚われていたのではないでしょうか。

過度な効率化の追及、いつでもどこにでもムダ・ムリ・ムラがあって、絞れば絞るほどコストダウンには再現がない・・・。

だから効率を上げなくてはならない、コストダウンをお願いしなくてはならない、地方倉庫の方が地代が安いから、物流業者、人材派遣会社には単価見直しを毎年繰り返してきました。


考えてみれば、運賃単価や派遣会社の時間給単価をいくら値下げしても、配送回数や積載効率、物流作業の総労働時間が増えてしまえば、結果は明らかです。

物流コストは単価と回数の積み上げだ、というのが話題の物流ABCでも説いているところです。

そしていかなるコストダウンも、売上拡大策には叶わない。

さて、新設の大型物流センターにはどのような仕掛けがあって、大手荷主や巨大な3PL事業者が入居を決めたのでしょうか。

立地と図面を見る限り、物流効率化のための仕掛けよりも、調達や販売の効率を目指しているように見て取れます。

道路事情や交通至便さから、当日受注の当日配送が可能だし、配送回戦(1台のトラックが何回走るか)も距離が近いからできそうです。

入出荷のバースも上層階に直接出入りできそうなので、荷受け出荷の速度が上がっているようで、となると販売速度や輸送費へのインパクトが強いと見受けられます。

コスト効果よりも、売上チャンスの可能性が充分にありそうです。

さらに、施設面ではパートさんの休憩室や更衣室も美しくて、求人効果も抜群。旧来型の倉庫はどうでしょうか、機能面では耐震構造に弱みがあるし、場内の柱の多さや天井の低さに運営のご苦労があります。

片や新設では空間確保や構造体にも特徴があって、軽量だから柱も少ないとなれば、新設はトータルコストパフォーマンスで軍配が上がってしまいます。

次回は、物流の役割を見直してみます。

 

筆者紹介

イーソーコ総合研究所
主席コンサルタント 花房 陵氏

花房陵 78年慶応大学経済学部卒。85年頃より地方での新築物流センターの開発支援(運用計画立案)としてコンサル業務に従事。
物流業務問題点分析とデザインは、新たな設備投資や情報システムを必要としない業務改善手法を得意。パレート理論(商品ABC分析など)を応用し、プロセス単位のインプット、アウトプットを系列化し、最少投入での最大出力のしくみ作りを方針にしてきている。

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