第3回:『物流コストダウンの道のり』

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第3回:『物流コストダウンの道のり』

2007年3月22日

イーソーコ社によれば、最近の超大型物流施設の特徴は次に代表されるといいます。

1つは高度な建築設計と技術による免震構造の実現。そして、多層階構造にもかかわらず、大型トラックの回廊が整備されていて、上層階にも直接入荷コンテナが付けられる構造にあるそうです。トラックの接車バースは余裕があり、入荷口と出荷口が分離された通過型倉庫の機能が整備されている。


そうなんです、大型であるばかりでなくトラックの小回りができて、構内の高速化が企画されている点に驚きがあります。

物流コストを調べてみると、多くの企業では60%を輸送費が占めています。

物流コストダウンの秘訣は、いかに輸送費の削減を図るかに尽きます。
また、運輸企業の原価構造を調べてみると、ドライバー人件費が70%以上を占めています。

輸送費という売上のほとんどが、ドライバーの給与となっていて、彼らの賃金体系の多くは時間制給与となっていることに気づきます。(もちろん、成果主義としての売上歩合も多くあります)

荷主物流コストの輸送費の次に多くを占めるのが、荷役等の人件費・作業費です。

これも30%以上を占めています。ドライバーコストも労働時間、物流コストも人件費が高いとなると、物流コストの削減には人件費の圧縮、つまりは作業効率や拘束時間の節減が効果を出すことになります。

新設の高機能のセンターに移転してもその費用は、輸送費や作業費の削減になればトータルのコスト効果が出せる。これがトータルコストアプローチというものです。

SCMに代表される物流機能の向上も、そうでなければならないというべき論の裏側には、コストダウン効果の裏付けが必要です。

既存の物流施設での業務改善や多少の省力化投資とは、比較にならないほどの効果を期待しての新規物流不動産の威力には、驚嘆すべきものがあります。

次回は、新しい物流施設の特徴を整理してみます。

 

筆者紹介

イーソーコ総合研究所
主席コンサルタント 花房 陵氏

花房陵 78年慶応大学経済学部卒。85年頃より地方での新築物流センターの開発支援(運用計画立案)としてコンサル業務に従事。
物流業務問題点分析とデザインは、新たな設備投資や情報システムを必要としない業務改善手法を得意。パレート理論(商品ABC分析など)を応用し、プロセス単位のインプット、アウトプットを系列化し、最少投入での最大出力のしくみ作りを方針にしてきている。

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