第11回:『施設を利用する国際一貫物流を』

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第11回:『施設を利用する国際一貫物流を』

2007年3月22日

経済のグローバル化、情報の機密化、環境対策、これらは今、物流が乗り越えなくてはならない外部環境の大きな潮流です。国内の内部環境も少子高齢化や回復しない景気動向、流通業者の再編成など、「売れない、動かない、だからコスト競争」という三重苦以上のものがあります。

国内生産を行っていた荷主さんが工場を中国に移転したり、コンテナで毎回大量の輸入処理を行っていた荷主さんがSCMによって、大型倉庫を解約しようとしていたり、内貨物流の企業も必然的に国際物流の動向に関心を持たざるを得なくなってきています。


かつては棲み分けといって外貨、内貨の仕事が分割されていましたが、これからは一貫物流となります。利用運送免許によって開放されていた国際物流をメニューにする内陸運送会社が当たり前になってくるでしょう。

棲み分けという、悪くいえば談合的な物流事業は、それだけ本格的な大競争時代になっているということなのです。規制緩和という政策で、大盤振る舞いされてきた運輸免許や倉庫免許が、本当に実力を発揮して競争力を高めるのは、新しい大型施設による国際一貫物流の仕掛けにほかなりません。信用がない、資金が足りないとしり込みしていた経営者も出陣しなくては、目前の貨物が消え去ろうとしているのが現実です。

3PL物流ビジネスが実態としては、荷主企業の物流部門買収・統合であったように、これからの物流効率化、環境対応の物流、高度な物流技術の発揮にとって必要なのは、巨大な資本を必要としないで新しい物流施設を取得利用できる、物流不動産流通の潮流に乗ることなのです。倉庫を自前でという時代は終わりました。物流情報システムもレンタルというASPが活発です。

トラックも傭車を使いこなすように、これからの物流ビジネスは自己資金ではなく、レンタルや他人の資本を利用した運用の技術で勝負をかける時代になったのです。

 

筆者紹介

イーソーコ総合研究所
主席コンサルタント 花房 陵氏

花房陵 78年慶応大学経済学部卒。85年頃より地方での新築物流センターの開発支援(運用計画立案)としてコンサル業務に従事。
物流業務問題点分析とデザインは、新たな設備投資や情報システムを必要としない業務改善手法を得意。パレート理論(商品ABC分析など)を応用し、プロセス単位のインプット、アウトプットを系列化し、最少投入での最大出力のしくみ作りを方針にしてきている。

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