第98回:デジタコによる労働時間管理

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第98回:デジタコによる労働時間管理

2017年2月 2日

 2015年4月から運行記録計装備の義務化が拡大され、最大積載量4トン以上のトラックまで設置が義務化されました。当面はデジタコ、アナタコどちらの管理でもよいのですが、労働時間管理においてお勧めしたいのが、デジタコです。高額なので導入を尻込みしている会社も多いようですが、デジタコは、アナログ式よりもデータ解析が簡単で、解析できるデータも豊富です。導入によって得られる効果はとても高いといっていいでしょう。


 実際、労働時間管理の他に「導入して燃費が向上した」との声のほか、事故の減少、運行管理の適正化、安全運転に対するドライバーの意識が向上、GPS機能でドライバーの位置を把握して指示ができるなどの効果が、多くの社長から聞かれます。デジタコの運行記録データを荷主に示して、無理な運行を是正してもらうときの説得材料にしているという会社もあるようです。


 デジタコを活用して運転時間、荷待ち時間、積み込み・積み下ろし時間、休憩時間を確認します。そして「もっと効率的な走行ルートがある」「もっとこまめな休憩時間が必要だし、とることができる」と思えば、ドライバーと一緒に検討し、その運行行程の標準的な時間を決めます。そして、決められた標準的な時間とデジタコのデータを照らし合わせ、ちゃんと休憩をとっているか、決められたルートを走っているかなどを確認し、適切な指導を行うのです。


 デジタコはやっぱり費用が高いというなら、お手頃なスマホによる労働時間管理がおすすめです。どんな速度で、いつどこにいたのかを記録できる運行管理システムも登場しています。


 なお、過重労働や未払い残業代などを抱える会社ほどデジタコの導入を敬遠しがちです。勤務状況が明らかになって会社が不利な立場になるとの理由ですが、適正な労働時間管理なくしてコンプライアンスの徹底はできません。また、デジタコ、GPSの導入により、不正・不合理な走行を減らすことができます。問題を抱える会社こそ、導入を検討しましょう。


(保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

 

筆者紹介

保険サービスシステム株式会社
馬場 栄氏

馬場栄

保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

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