第85回:入社前の健康確認

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第85回:入社前の健康確認

2016年8月11日

 前回、労災事故を防ぐための健康診断の重要性についてお話しました。入社して長年のベテランドライバーの場合、毎年の健康診断で健康状態を定期的に把握しておくことは重要なことです。


 一方で、新たなドライバーを採用するときに注意することはなんでしょうか。それは、健康状態に問題のないドライバーを採用するということです。一見当たり前のことを言っているようですが、入社前に業務に最も関係する「健康面」の確認が厳格に出来ていない会社が実に多いのです。ドライバーの場合、運転中に傷病により体の一部が突然効かなくなるようなことがあれば、他人を巻き込んだ大事故になりかねません。もちろん、事故が起こってしまえば会社は安全配慮義務を問われ、責任を取る必要が出てきます。


 また、現在は健康であっても再発の可能性が高いと言われるような傷病である場合、面接時の段階で一時的に治っていても入社後に再発する可能性があります。再発したとしても、業務に支障が出ない傷病であれば問題がありませんが、必ず現在の傷病だけでなく、過去に発症した傷病についても確認しておく必要があります。さらに、業務遂行には直接的に影響しない傷病であっても、服用している薬の副作用によって激しい眠気や血圧の上昇なども考えられます。通常の業務遂行の妨げになる要因であり、やはり健康面について漏れなく事前に確認しておく必要があるでしょう。


 このように、入社前に健康状態について明確にしておくことは、未然に事故を防ぐことにもつながります。お互い入社後のリスクを避けるためにも健康面の確認は必要なことではないでしょうか。とはいえ、実際、どのように確認すれば良いのか分からない経営者も多くいらっしゃるのではないでしょうか。


 次回は、具体的な採用時の確認方法についてお話しします。


(保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

 

筆者紹介

保険サービスシステム株式会社
馬場 栄氏

馬場栄

保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

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