第4回:休職規定の見直しを

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第4回:休職規定の見直しを

2013年7月 4日

 最近、経営者からのご相談で増えてきたのが、社員の健康障害のご相談です。今回は、このあたりの規定についてお話します。

 健康障害のご相談で、一番多いのは『うつ病』です。会社業務が原因でうつ病になったという場合、一つの基準として長時間労働が挙げられます。指標として、1か月に100時間を超える、または2~6か月平均で80時間を超える残業があった場合、会社に責任アリと言われる可能性が高くなります。長時間労働なら客観的な事実があるので判定しやすいのですが、中には社長や先輩から叱責されたから、うつ病になったと申し出る社員も少なくありません。問題となるのは、この社員の処遇です。


 多くの会社では休職規定を設けておりますが、法律上定めなくても構いません。退職の回避努力をしたかどうかを問われた場合の理由付けとして規定しているのが一般的です。問題はその期間と文言です。一般的な規定を見る限り期間はかなり長めです。例えば休職期間1年と規定されれば、1年間解雇(退職)することは出来ません。また文言で「事由に該当したら休職とする」と規定されていれば、必ず休職させなければなりません。本来、法律制限がないので会社の裁量で決められるにもかかわらず、社員に有利な文言となっているのです。ですから、長い休職期間にする必要はありませんし、会社に有利な文言へ変更すべきです。また、入社間もない社員は、対象から除外することも検討すべきでしょう。

 更に復職させる場合も、医師の診断書を必ず提出させることは最低限必要でしょう。また、診断書に疑義が残る場合も想定されますので、その際は「会社指定の医師の診断を受けてからでないと復職させない」と規定すべきでしょう。

(保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

保険サービスシステム株式会社
馬場 栄氏

馬場栄

保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

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