第28回:試用期間3ヶ月固執せず 余裕持たせた記載を

連載トップへ

第28回:試用期間3ヶ月固執せず 余裕持たせた記載を

2014年6月 5日

 4月に入り新卒・中途を問わず、多くの企業で新入社員を迎えたことと思います。しかし、中途の場合、いくら前職で磨かれた技術を持っていたとしても、職場の環境が変われば十分な実力を発揮できないこともあります。

 そこで、ほとんどの新入社員には「試用期間」が設けられていることでしょう。この試用期間については、誤解も多く、間違った設定をされている企業もあるようなので、今回はこの「試用期間」にフォーカスしていきます。


 まず、試用期間を有期契約期間と認識されていることがあります。しかし、これは間違いです。確かに試用期間中は本採用された状態ではありませんが、有期契約期間満了のように時期が来れば当然に契約を解除できるというものではありません。試用期間の終了と同時に雇用契約を打ち切りたいのであれば、正社員と同等レベルの解雇の手続きが必要となります。

 ご存知のとおり、日本において解雇は厳しく制限されています。つまり、試用期間満了で契約を打ち切るというのは、正社員の解雇までとはいきませんが、相当にハードルが高いことなのです。

 次に期間の設定についてです。一般的に試用期間を3か月とされていることが多いようですが、3か月でなければダメということはありません。業務内容によっては、3か月では短いということもあるのではないでしょうか。

 評価・指導・改善のための期間として、あらかじめ就業規則には少し余裕をもった期間を記載しておくべきです。

(保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

保険サービスシステム株式会社
馬場 栄氏

馬場栄

保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

GoogleAD