第27回:労働安全衛生法の一部を改正する法案 ストレス検査を義務付け

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第27回:労働安全衛生法の一部を改正する法案 ストレス検査を義務付け

2014年5月22日

 精神障害に関するトピックを、もう一つだけご案内しておきます。現在、厚生労働省は労働安全衛生法の一部を改正する準備を進めております。この改正における概要の中には、会社に対して医師らが行うストレス検査を義務付けるというものがあります。

 会社はストレス検査を「受診させる」義務があるわけですから、もちろん従業員にも「受診する」義務が課せられます。また検査の結果、従業員が医師の面接指導を希望した場合には、これを実施することが会社に義務付けられます。そして、この面接指導の結果次第では、作業の転換や労働時間の短縮の措置を講じなければならないというのです。該当者が出れば、中小企業にとって大きな痛手となるでしょう。


 大多数がストレスを感じていない職場でも、特定の人だけが強くストレスを感じているというのは、よくある話です。これは職場の環境もそうですが、それ以上に、本人のストレスへの耐性が影響しているものと考えられます。つまり、今回のような改正が行われれば、今後、ストレス耐性は、重視すべき「資質」となることは間違いないでしょう。

 ストレス耐性を本人の資質と考えるのであれば、会社としては入社の時点で把握しておきたい事項です。これについては、テスト形式で1回につき3000─5000円程度で計測できるシステムを販売している業者もあります。一概に、ストレス耐性が高ければ良いという話ではありませんが、採用時における指標の一つとされてみてはいかがでしょうか。

(保険サービスシステム株式会社・社会保険労務士・馬場栄)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

保険サービスシステム株式会社
馬場 栄氏

馬場栄

保険サービスシステム株式会社 社会保険労務士


年間約300社の経営者の相談・アドバイスを行っている。中小企業の就業規則や残業代など、幅広い労務管理のアドバイスに高い評価を得ている。

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