第47回:一般貨物運送事業許可申請に係る法令試験

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第47回:一般貨物運送事業許可申請に係る法令試験

2015年2月 4日

 一般貨物自動車運送事業の許可を受けるためには、貨物自動車運送事業法および地方運輸局長が定め公示した基準に適合しなければならず、一定の申請事案については、法令順守の基準に適合するかどうかを判断するために法令試験が義務付けられています。今回は、法令試験の概要についてご説明させていただきます。


 以下は、中部運輸局の公示「一般貨物自動車運送事業の許可等の申請に係る法令試験の実施について(中運局公示第103号)」を参考に記載しております。


 試験を実施する許可等申請事案は次の3種類です。
 (1)一般貨物自動車運送事業の経営許可申請
 (2)一般貨物自動車運送事業の譲渡・譲受、合併及び分割、相続認可申請
 (3)特定貨物自動車運送事業の経営許可申請


 受験者は、1申請に当たり1人で、申請者が自然人である場合は申請者本人、申請者が法人である場合は、許可または認可後、申請する事業に専従する役員です。


 法令試験は、隔月で実施されます。原則として初回は、許可申請書などを受理した月の翌月以降に実施されます。法令試験を実施した結果、合格基準に達しない場合は、翌々月に1回に限り再度の法令試験を受験できますが、再試験において合格点に達しない場合は却下処分となります。


 出題範囲は、(1)貨物自動車運送事業法(2)貨物自動車運送事業法施行規則(3)貨物自動車運送事業輸送安全規則(4)貨物自動車運送事業報告規則(5)自動車事故報告規則(6)道路運送法(7)道路運送車両法(8)道路交通法(9)労働基準法(10)自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(11)労働安全衛生法(12)私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(13)下請代金支払遅延等防止法です。


 試験時間は50分で、出題数は30問です。合格基準は出題数の8割(24問)以上です。参考資料などの持ち込みはできませんが、関係法令などの条文が記載された資料が配布されます。


 新規の経営許可申請に限らず、組織再編やM&Aに絡む申請についても法令試験の受験が義務付けられています。法令試験をクリアできなければ却下処分となってしまいますので、今後、組織再編やM&Aなどによる事業拡大をご検討されている運送業者の方は、日常から法令順守を心がけ、法令試験を確実にクリアできるように準備しておく必要があります。


(大野裕次郎、名南コンサルティングネットワーク http://www.meinan.net/

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

名南コンサルティングネットワーク

名南コンサルティングネットワーク

東海地区トップクラスの経営コンサルタント集団。税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、不動産鑑定士、中小企業診断士など様々な資格を活かし、経営コンサルティングだけでなく労務管理、税務会計、各種登記・許認可申請、資産運用助言、ISO認証取得支援、マネジメントシステム構築支援など中小・中堅企業の経営をトータルにサポート。「運送業支援チーム」を結成し、業界特有のトラブル対応やトラブルの未然防止策などの経営支援に力を入れている。

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