第46回:合同会社を上手に活用しよう

連載トップへ

第46回:合同会社を上手に活用しよう

2015年1月28日

 会社の類型には、株式会社、合名会社、合資会社と合同会社があり、合同会社は会社法の施行(平成18年5月1日)によって創設された新しい会社の類型です。この合同会社は多くのメリットがあるにも関わらず、あまり世の中に広まっておりません。


 今回は、新たな事業展開として、子会社、他社との合弁会社や資産管理会社等の設立を考えるときの選択肢となりうる合同会社について紹介いたします。


 【1】設立費用が安い


 合同会社の設立には、公証役場での定款認証が不要で、設立登記の登録免許税は6万円と、会社の設立コストが最も低額です。


 【2】設立後の維持費用も安い


 合同会社は、機関設計がシンプルで業務執行社員や代表社員に任期の定めがないので、任期管理も、定期的な役員変更登記も必要ありません。さらに、株式会社では必要な決算公告も不要であるため、設立後の維持コストが最も低額です。


 【3】会社内部のことは出資者同士で自由な取り決めができる


 合同会社の内部のことは、組合的な規律であるため、自由に取り決めをすることができ、会社同士での合弁事業をする会社の設立に適しています。


 【4】出資額に関係ない平等な発言権


 出資者に平等な発言権を与えて少額の出資者の立場を保護する事業にも適しています。一方、【3】で紹介したように会社内部のことは自由な取り決めが可能で、出資比率と異なる損益の分配や出資金額に応じた議決権の付与もできます。


 合同会社のデメリットは、合同会社という会社類型に知名度がないことです。しかし最近では、トヨタ自動車と中部電力など9社が共同で設立した電気自動車向け急速充電サービスを行う会社や、東日本大震災の被災地である石巻市桃浦漁港に設立された特定区画漁業権を持つ全国初の会社は合同会社でした。また、全国に展開するスーパーの西友は、平成21年に株式会社から合同会社に組織変更をしています。


 なお、メリットとして紹介した 【3】 【4】については、将来のあらゆる問題に対処可能な定款を、どのように作り込むかが何より大切になります。


 合同会社の設立をご検討の際はぜひ、ご相談ください。


(岩本直也、名南コンサルティングネットワーク http://www.meinan.net/

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

名南コンサルティングネットワーク

名南コンサルティングネットワーク

東海地区トップクラスの経営コンサルタント集団。税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、不動産鑑定士、中小企業診断士など様々な資格を活かし、経営コンサルティングだけでなく労務管理、税務会計、各種登記・許認可申請、資産運用助言、ISO認証取得支援、マネジメントシステム構築支援など中小・中堅企業の経営をトータルにサポート。「運送業支援チーム」を結成し、業界特有のトラブル対応やトラブルの未然防止策などの経営支援に力を入れている。

GoogleAD