第42回:自動車運送事業等における労働力確保に向けた取り組み

連載トップへ

第42回:自動車運送事業等における労働力確保に向けた取り組み

2014年12月 3日

 今後、日本の生産年齢人口がますます減少していく中、自動車運送事業などの社会基盤産業を支える労働力の確保が重要な課題になると見込まれており、労働力不足は深刻な問題となっています。このような問題認識のもと、国交省自動車局内に「自動車運送事業等の人材の確保及び育成に向けたプロジェクトチーム」「トラック産業の健全化・活性化に向けた有識者懇談会」「バスの運転者の確保及び育成に向けた検討会」が立ち上げられ、対策について検討が行われてきました。今回はその中でも、自動車運送事業等の人材の確保・育成対策について触れてみたいと思います。


 自動車運送事業等は、中高年層の男性労働力に依存しており、将来的に深刻な労働力不足に陥る懸念があるため、最大の潜在的労働力である女性や若者の就労を促すために、以下の3本柱の取り組みを総動員するとされています。


 (1)採用から定着まで一貫した取り組み=女性・若者への戦略的なリクルート▽定着を促すための労働環境の改善▽女性の活躍のための環境整備▽キャリアアップシステムの構築


 (2)「働き方」を変える抜本的な取り組み=中継輸送の導入による「働き方」改革▽女性向け短時間勤務の導入による「働き方」改革▽省力化・IT化による「働き方」改革


 (3)労働生産性を向上させる輸送効率化の取り組み=効率的な運転者の運用▽非効率な商慣行の是正


 これら3本柱の取り組みについて、中小企業者に十分なノウハウがないため、国が先行事例を収集・整理して事業者への普及を図るとともに、事業モデルの構築の支援も行うとされています。


 しかし、不規則・長時間・力仕事といった業界体質が労働力不足の原因とされている中、業界体質の抜本的な改革をするためには、まずは自動車運送事業者一人ひとりの意識改革が大事であると感じます。


(大野裕次郎、名南コンサルティングネットワーク http://www.meinan.net/

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

筆者紹介

名南コンサルティングネットワーク

名南コンサルティングネットワーク

東海地区トップクラスの経営コンサルタント集団。税理士、司法書士、社会保険労務士、行政書士、不動産鑑定士、中小企業診断士など様々な資格を活かし、経営コンサルティングだけでなく労務管理、税務会計、各種登記・許認可申請、資産運用助言、ISO認証取得支援、マネジメントシステム構築支援など中小・中堅企業の経営をトータルにサポート。「運送業支援チーム」を結成し、業界特有のトラブル対応やトラブルの未然防止策などの経営支援に力を入れている。

GoogleAD