第7回:ドライバーの評価制度

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第7回:ドライバーの評価制度

2013年8月20日

【質問】わが社ではドライバーの賃金を歩合給で支給しています。事故が発生した場合は保険の免責額相当を本人負担としていますが、そのほか、評価で差をつけることはしていません。最近、荷主から言葉遣いや荷扱いについて注意を受けることがあり、評価制度の導入を検討しています。ドライバーの評価制度はどのように作ればよいのでしょうか?


 運送会社のドライバーの評価制度で最も大事なことは、本人の自覚を促す仕組みにすることです。すなわち、本人評価を組み込むことが必須で、この点が他の業種との大きな違いです。ドライバーは出庫したら管理者の目が届かず、本人の自覚の有無が業務品質の良し悪しを決めるからです。管理者の一方的な評価だけでは行動改善につながらないのです。

 本人評価を導入するには、難しい評価項目や抽象的な表現は避けて、わかりやすい項目で設定することがポイントになります。例えば、「急な欠勤や遅刻はありませんか?」「大きな声で明るくあいさつをしていますか?」など、行動レベルで作ることが大事です。他に評価項目を挙げると、「燃料費や高速代などコスト削減に努力し、効果が出ていますか?」「洗車など車両管理は決められた通り行っていますか?」「事故は発生していませんか?」などがあります。基本的で当たり前のことをシンプルに作るほうが納得感があります。

 評価項目は大事なものに絞って8個ぐらいまでにとどめたほうが良いです。ドライバーに自己評価をさせた後、考課者が事実に基づき考課する仕組みとします。その際、考課者もしくは考課代行者に配車係や班長を任命すると日常管理にも緊張感が生まれ、良い効果が出てきます。また、賃金に評価手当を新設すると効果があります。

 ドライバーの評価を月に一度実施し、毎月の評価手当に反映することをお勧めします。その実績を積み上げて半期のボーナスに反映させると良いでしょう。なお、個人目標を設定し、目標管理を実施する場合は、別途半期ごとに実績を評価する仕組みを併せて導入します。

(三井住友海上経営サポートセンター長・中小企業診断士・証券アナリスト・日本物流学会会員・小山雅敬)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

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筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

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