第40回:マナーが悪いドライバー

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第40回:マナーが悪いドライバー

2014年10月14日

【質問】先日、重要な取引荷主から「お宅のドライバーはあいさつもしないし態度が良くないね」と言われました。すぐに本人を注意すると「あいさつしてますよ」と憤慨されました。社員には会議でマナーに気を付けるよう徹底しているのですが、今後、どのように対処していけばよいでしょうか?


 ご質問の会社は、全ドライバーにマナー研修を実施しているのでしょうか? また、会社の玄関やドライバー控室に、出庫前の服装や身だしなみを確認する等身大の姿見(鏡)は設置していますか? 所属長や班長にマナーの指導責任を課していますか? 日常のマナーや勤務態度を評価する制度はありますか?

 現在、運送会社に期待されている内容は、安全や環境への取り組み、法令順守だけではなく、物流品質の向上が他社との差異化に大変重要なファクターとなっています。特に最前線で期待されているのが、ドライバーや作業員のマナーだといえます。消費者に接する物流では、委託業者選択の最重要項目となります。

 マナー教育が必要との認識は、ほぼ全ての運送会社が感じていますが、実際にマナー研修を実施している会社は少ないのです。あいさつ、服装、身だしなみ、言葉遣いなど、会社が期待する動作を標準化し、全員に徹底して教え込まなければ現場で出来ないのは当然です。

 ベテランドライバーの中には、長年身についた自己流のやり方で顧客に対応しているケースがあります。慣れた人は良いのですが、初めて接する人は不快を感じることもあります。また、若いドライバーは教えられない事項はやらない、という特徴があります。逆に言えば、教えられたらその通りにやるのです。

 マナー研修は、あいさつの仕方など形式的な動作だけを教えるのではなく、会社の経営理念や行動規範を繰り返し教え込み、普段の何気ない動作の中に自然に表れてくるようにする必要があります。自分の仕事の価値観とやりがいを高める指導研修が大切です。

 ご質問の会社は、あいさつの有無を重視していたのだと思います。心がこもらないあいさつは先方に届かなかったのでしょう。私どもにも近年、マナー研修の実施依頼が増加していますが、企業内にマナー研修トレーナーを養成すれば十分、自社で行えますので、研修を定期的に繰り返すと大変効果があると思います。

(三井住友海上経営サポートセンター長・中小企業診断士・証券アナリスト・日本物流学会会員・小山雅敬)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

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筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

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