第115回:運送業の効果的な求人広告の作り方

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第115回:運送業の効果的な求人広告の作り方

2017年10月10日

【質問】地元の新聞やフリーペーパー、求人誌に求人広告を出していますが、期待していたほど応募や問い合わせが来ません。運送業に適した求人広告の作り方について教えてください。


 このところ求人対策の相談を受けることが多く、運送業の求人広告を拝見する機会がたくさんあります。「広告を出しても反応がない」と嘆く会社の求人広告は大抵の場合、大型トラックが並んで駐車している写真を掲載しており、比較的応募がある会社の場合は、社員が笑顔で集う写真を掲載しています。求人誌には多くの企業が掲載しているため、求職者の関心事に焦点を当てないと、その他大勢の中に埋没してしまいます。


 若年求職者の関心事は、その会社で働く社員の様子です。やりがいを持って働いているのか、コミュニケーションの良い職場なのか、に興味があります。写真だけでなく、文章でも風通しの良い職場、職場環境の整備や安全対策を徹底していることなどをアピールすべきです。掲載スペースがあれば、長期勤続の社員がいる(=居心地の良い職場)ことや新入社員がイキイキと働いている(=丁寧な教育指導体制)こと、女性ドライバーが活躍している(=働きやすい職場)ことなどをPRしましょう。「免許取得支援制度有り」の記載は必須です。


 また、募集は必ず、車種ごとに分け、その仕事内容を記載して募集することが大事です。単なる「ドライバー募集」では応募がありません。例えば「10トンウイング車ドライバー募集」のように絞り込む必要があります。ある中堅運送会社が一回の求人広告で何種類もの車種のドライバー求人を行っていましたが、それを車種単位に分けて掲載したところ、応募者が増加した実例があります。次に、優遇する資格は明記しましょう。「フォーク資格取得者優遇」などです。求職者は自らの資格を生かせる職場を探しています。


 最も重要なのは労働条件の記載です。労働条件は実態のままに記載します。賃金や休日、残業などを実態より良く見せるために実態と異なる記載をすることはNGです。応募してきた求職者が実態と違うと感じた時点で、SNSに悪評を流され、二度と応募が来なくなることがあります。


 特に、賃金の水準を「25万~70万円」などと上限を高めに記載すると余計な不信感を喚起しますので、金額の幅は5万円程度の現実的な範囲で設定すべきです。また、求人広告には自社ホームページのQRコードを掲載し、誘導することが重要です。


(コヤマ経営代表 中小企業診断士・日本物流学会会員・小山雅敬)

※本記事はこれまでに「物流ウィークリー」本紙に掲載したものです。内容は記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
 

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筆者紹介

コヤマ経営
小山 雅敬氏

小山雅敬

昭和53年大阪大学経済学部卒業
都市銀行入行。事業調査部、中小企業事業団派遣、シンクタンク業務に従事。
平成4年三井住友海上入社。中堅中小企業を中心に経営アドバイス、セミナー等を多数実施。
中小企業診断士、証券アナリスト、日本物流学会正会員 等資格保有。

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